Carpe diem.

一日一回、脳みそガス抜き

リドリー・スコット監督つながりで『ブラック・レイン』を観た話を先にする

毎日なんか投稿する、じゃなくて、取り敢えずPCに向かって書けてればいいことにしよう。ずっとサイバネの話は書いてます。
今日は鷹城恭二役梅原裕一郎くんのお誕生日でもあるので、なんとか今日中に仕上げたいですね…。

それはそれとして、父親が『ブラック・レイン』をレンタルしてきてくれて一緒に観たのでその話を先に書いておこう。
古い映画だし当たり前にネタバレします。

飛行機内でブレードランナーを観た話と、
ブレランの美術センスがサイバーパンクに謎アジアとか謎香港風がよく出てくる元祖なの!?
みたいな話を父親にしたら、
同じリドリー・スコット監督作品で日本要素があるということで借りてきてくれたらしい。
日本だと松田優作の遺作として有名なのかね。

忙しい人向けあらすじ

NY市警のニックと相棒のチャーリーが、あるヤクザ同士の殺人事件をきっかけに、
日本(大阪)で日本の警官・松本警部補と協力して殺人事件の犯人・佐藤を追うことに。
捜査を進めるうち、ヤクザたちの偽札製造ビジネスと組織独立抗争が見えてくる。
佐藤はニックを煽るように目の前でチャーリーを殺してしまう。
ニックは佐藤との決着をつけられるのかーー

三行じゃ無理だわ。ウィキペディア貼るわ っ wikipedia:ブラック・レイン


さっくり所感

リドリー・スコット監督の作品では、他にいくつも何かの受賞作やら何やら評価されてる作品あるけど、
この作品を今観ると「えっこの人!?」みたいな人がたくさん出演しているのも日本人としては面白いところかな。
ガッツ石松とか内田裕也とか……あともちろん高倉健
高倉健松田優作も、日本人の割に背も高くてスタイルが良い、存在感のある俳優なので、
マイケル・ダグラスと対峙しても見劣りしないのが素晴らしいっすね。

ニックは、離婚して子供の養育費が掛かるなど生活が厳しかったこともあって、
麻薬の売人から押収した金を一部くすねたり、賭け野良バイクレース(?)的なことをしたりする、
わりと自堕落でダメな刑事。

相棒のチャーリーは、ニックより少し若くて、まだ何も失敗してないみたいな、
良く言えば爽やかでチャーミングだけど、軽薄な若者。ニックよりバランス感覚もある。

ここへ、高倉健演じる松本警部補が加わる。
松本はザ・高倉健って感じの役なのであんまり説明することないけど、
チャーリーと少し打ち解けて、チャーリーが身につけてたネクタイを外してプレゼントしてくれたとき、
すぐに身につけてみせたところが好きですね。
その後、松本と解散した後にチャーリーが孤立し殺されてしまうのが、
う〜〜〜ん死亡フラグってやつだ〜〜〜〜〜〜!!!と思った。
やっぱ少し前の映画はこういうプロットがめちゃくちゃわかりやすくていい。

松田優作演じる佐藤、たいへん良い悪役で、
というかやっぱりこの俳優はすごく存在感があるんだな……としみじみ思った。
実際に映画やドラマで、作品で観ないとわからないけど、こういう感覚ってあるよね。


好きだな〜と思ったところ

冒頭、ニックがハドソン川(だよね?)の川岸で、賭け野良バイクレースに興じて、
怖いもの知らずな走りで勝って「こいつイカれてやがる」的なこと言われるくだりがある。
一方、クライマックスシーンでニックと佐藤がバイクで追跡劇を繰り広げるところで、
逃げる佐藤にどんどんニックが肉薄(ダジャレになった…)していくんだけど、
その間何度も、佐藤の「こいつマジかよ…!?」的な驚愕の表情が抜かれるのが、
冒頭を思い出して面白かった。

あと"いかにも"なヤクザ描写とか、大阪の街のトンチキなネオンサインや看板がさりげなく且つわざとらしく映り込むのとかは、
あっ監督こういうのやりたかったんやな…ww
と思いながら観た。
チャーリーが殺されるとこも、ニックが追い詰められてる描写のカメラワークとかすごく胸に迫ってきたのだが、
それ以上に暴走族が旗ひらひらさせて取り巻いてるのが絵面的に面白く感じてしまった。すいませんだった。

最後、捜査に協力してくれてた日本在住のアメリカ人女性とニックが別れ際にキスするんだけど、
これはちょっとノルマで入れることになったキスシーンだな……とは思った…笑
いや、一応、ニックが彼女を憎からず思ってて彼女も満更でもなさそうな描写はそれまでにもあるんだけど、さすがに唐突すぎん??
ぶっちゃけチャーリーが殺されて意気消沈してるニックを慰めるくだりでセックスするかと思いましたけどしなかったし……(まあ相棒が死んだ日に行き摩りに近い女とセックスする警察官さすがにどうなのとは思うけど映画の流れとしてはあるよね)
しなかったからこの女性とはなんか「色気のある展開に持ち込めるかどうか無言の駆け引きをするが結局匂わせだけで終わる」のかと思ったんだよね。
何かソシャゲのパネルミッションみたいな感覚でキスさせたでしょ。そうでしょ。

彼女との別れのシーンよりも、松本との別れのシーンのほうがエモかったから余計にそう思うのかもしれん。
ニックは、チャーリーを、松本を汚さないためにも、もう"正しくない"ことはしないんだろうな〜と思わせる良いラストでした。


はい。面白かった!
ブレードランナーより血や殺人描写はソフトめだし、わかりやすい。
1989年の映画だし今更人にゴリ推しでオススメする感じの映画でもないけど、
映画というものが好きなら観て損はないかなーと思いました!

おしまい